臨床工学技士の中には、その外の医療資格のを持ちながら臨床工学技士をしている『ダブルライセンス』の人がいます。
実際にダブルライセンスを持っている人は、本当に身近にいるものです。
私の周りに多いのは
『臨床工学技士×看護師』
とか
『臨床工学技士×臨床検査技師』
が多いですね。
そんなダブルライセンスですが、かなり賛否両論があります。
・1つの仕事を極めたほうがいい
・2つ取得すると余計にお金と時間がかかる
とかいう人もいれば
・他を学ぶことで自分の仕事の理解が深まる
・もしも仕事が合っていない時に違う仕事ができる
などの意見も聞きます。
ちなみに私はダブルライセンス賛成派です。
そんなダブルライセンスについて今回はまとめてみました。
ダブルライセンスは本当に必要なのか?
これは人によると思います。
病院で働く場合にダブルライセンスが認められて、それぞれの業務に従事する事があるならばの話です。
そのような求人は限りなく少ないと思ったほうがいいでしょう。
基本的に病院は1つの医療資格での就職になりますので、例えば外の医療資格を持っていようとも、必ず1つに選ばないといけません。
例えば看護師×臨床工学技士の人が病院に臨床工学技士として務めたとします。
その場合に臨床工学技士だけど看護師業務もしないといけないのか?という問題が出てくるんです。
多くの病院は1つの資格での仕事になりますから、そこは線引きをされることがほとんどです。
なので看護師資格を持っているからといって必ずしも看護師業務をしないといけないというわけではないんです。
ダブルライセンスの種類について
私が知っているのは下の3つの形が多いです。
『臨床工学技士×臨床検査技師』
『臨床工学技士×看護師』
『臨床工学技士×医師』←これは私の友人です。
臨床工学技士×臨床検査技師はかなり多いと思います。
それを専門として取得を目指す学校が全国的にもありますから、周りにもそういう人は多いと思います。
ダブルライセンスはどうやって取得するのか
ダブルライセンスの取得はいくつか方法があります。
・ダブルライセンス取得できる学校に通う
・学校を卒業後に再度入学する
・仕事しながら夜間の学校に通って取得する
これが多くの人が取る方法です。
ダブルライセンスの取得できる学校に通う
1番簡単な方法は学校に進学し取得する方法です。
ダブルライセンスの取得が目標の学校では、ダブルライセンス取得用にカリキュラムがあらかじめ組まれているので、カリキュラムに沿って勉強を行えば取得できます。
しかし、ダブルライセンスということは1つの資格だけでも大変な勉強を2つ分しないといけません。
単純に考えると
・専門分野の学習は2倍
・臨床実習も2倍
・国家試験は2回受験
となるので必然的に学費も1個の取得に比べて、2倍まではいきませんが近いお金が必要になります。
学校を卒業して再度入学する
臨床工学技士から臨床検査技師 or 看護師になろうとすると学校に再入学して2年から3年の学習が求められます。
逆に臨床検査技師や看護師から臨床工学技士になろうとすると、学校で1年間の学習をこなすと国家試験の受験が認められているんです。
ただその1年間は濃い1年になります。
普段の学習+臨床実習+就職活動になるので、3年分を1年にまとめた感じです。
もともと共通する分野の勉強をしているので、勉強するところは臨床工学技士の専門分野がメインですね。
それでも1年間で臨床工学技士の免許取得が認められるのってずるく感じますよね。
これは不公平に思いますが、臨床工学技士の歴史が浅い分不利なところと言えるでしょう
・仕事しながら夜間の学校に通って取得する
臨床工学技士の仕事をしながら夜間部の学校に通って資格取得することも可能です。
この場合には条件として夜間緊急のないクリニックの人が対象になると思います。
総合病院では日常業務にプラスして夜間緊急時のオンコールが多いです。
オンコールがもしも学校に通っている時になってしまったら、学校は後回しで現場に急行しないといけません。
そうなったらせっかく学校にいるのに、その時間を無駄にしてしまうんです。
お金を払っているのにその授業が受けられないとなれば資格の取得もできませんから。
ダブルライセンスは就職に有利なのか
これは有利じゃないと私は考えます。
必ずしもダブルライセンスでなくてはならないという条件の求人は、ほとんどありません。
逆にそれぞれの資格を生かした仕事ができずに、中途半端な業務遂行になってしまう可能性が高いです。
もしもこれからダブルライセンスの取得を目指すなら、今の仕事が自分に合っていない、違う仕事を経験してみたいという目的で取得する事をオススメします。
学生であれば資格を取っておいて、後から自分の適性を考えて仕事選びをする事も良いかもしれません。
今以上に仕事がなくなる可能性がある未来で、ライセンスを多く持っていることは少なからず有利に働きます。
もしも自分に余裕があったり、多くのことを学んでみたいと思うなら積極的な取得をオススメします。